はじめに
買った株や証券はそのものにも価値があります。
つまりは株や債券自体のキャピタルゲインやインカムゲインのほかに、それを貸出たり担保したりすることで収益を上げることができます。今回はその方法についてまとめてみました。
注意点!!! NISA口座の株式や投信では使用できません!!!
今回まとめた方法は残念なことにどれもNISA口座の株式や投資信託では使用できません…
NISA口座を使える資産であればNISA口座を使用するのがリスク/リターンともに見合っていると思います。
もし使うとしたら以下の資産で活用するのが有効だと思われます。
- 株主優待目的の株式
- 債券(日本国債/米国債等)
- NISA対象外の株式や投資信託の銘柄
貸株
証券会社各社が提供するいわゆる貸株サービスとは、投資家が、保有している株券等を証券会社に貸し出すことで、証券会社からこれに見合う貸株金利を受け取ることができるサービスです。証券会社は、投資家から借り入れた株券等を他の投資家等に貸し出すなどの運用を行います。一般に、このような貸株の仕組みは、流動性や決済安定性の向上など、効率的な市場機能の発揮に重要な役割を果たしていると考えられます。
引用: 日本取引所グループ 貸株サービスとは
端的にいれば、持っている株を証券会社に貸し出すことで金利を得ることができます。
今回紹介する方法としては一番低リスク低リターンな方法になります。
現状ネット証券の楽天証券、SBI証券もに対応しています。
どちらも年率1.0%以上の銘柄が100種類以上あると謡っていますが、実際のところはほとんどの銘柄は年率0.1%です。基本的にはおまけ程度のものだと考えた方がいいかと思います。
ちなみに貸株金利の利息は雑所得扱いになります。(年20万以下の場合確定申告不要)
代用有価証券運用の方法
信用取引又は発行日決済取引における委託保証金、先物・オプション取引における委託証拠金・取引証拠金等は、現金に代えて、株券、公社債など一定の有価証券で代用することが可能であり、これらの有価証券を代用有価証券と呼びます。
引用: 日本取引所グループ 用語集 代用有価証券
代用有価証券は、価格変動リスクを伴うことから、時価に一定率(代用掛目)を掛けた価格で評価されます。
基本的に株券になりますが、代用有価証券として現金の代用として利用できます。主に信用取引とFXで利用できます。
基本的には時価評価額の70%~80%を代用有価証券として利用できます。
また米国株式は米国株の信用取引の代用有価証券にしか利用できません。
信用取引 | FX | 備考 | |
楽天証券 | 〇 | 国内株式信用取引の最低委託保証金30万円に代用有価証券は含めない | |
SBI証券 | 〇 | 〇 | 代用有価証券は信用取引/FXどちらかのみ使用可能 FXは株式のみ代用有価証券として利用可能 |
マネックス証券 | 〇 | ||
auカブコム証券 | 〇 | 〇 | 投資信託は一般型のみ代用有価証券として利用可能 |
SMBC日興証券 | 〇 | ||
DMM株/FX | 〇 | 〇 |
証券担保ローン
証券担保ローンとは、お客様がお持ちの株式等の有価証券を担保として活用することで、効率的なお借入れが可能となるローンです。資産を有効に生かしてお客様の資金ニーズにお役立てください。
引用: 日本証券金融株式会社
要するにこれは株式を担保にお金を借りられるサービスです。
基本的には富裕層向けのサービスで、必要金額が高い証券会社も多いです。
いくつか富裕層じゃなくても利用できそうなサービスを上げてみます
- 野村Webローン
金利1.5%(変動金利) 野村証券と野村信託銀行の口座が必要 10万円~1億円まで借入が可能 - 日証金証券担保ローン
金利2.675~4.175% SBI証券やSMBC日興証券と提携 30万円~最大3億円まで借入が可能
特に野村Webローンは変動金利とはいえ金利1.5%なので使い道はありそうです。
よくある資産運用のシミュレーションでの利回りは3%~5%なので、暴落に耐えられる資金と投資先を適切に選べば利益をとれる範囲だと思います。
どのように使うべきか?個人的な運用方針
それぞれにリスク/リターンがあるので結局のところ人それぞれかと思います。
個人的な見解としては、基本的にはNISA口座運用がベストかと思います。
(ここまで述べておいてなんやねんですが…)
現状私は、優待クロスや1~3倍レバレッジFXを趣味/検証程度にやれる程度の日本株(40万程度)と、NISA口座を使えない米国債券ETF(AGG)以外はNISA口座で運用中です。
米国債券ETFも何十万も購入していないため、証券担保ローンも微妙かなって感じです。
(将来的に米国債券ETFを担保に、証券担保ローンにするのは検討しても良いかなと思います)
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